鳥取ループ +滋賀

鳥取の人権行政の奥深くを追求するサイトです。


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グーグルストリートビューが話題に

同和地区の場所に関する情報を求めて鳥取ループにアクセスする人がいつになく増えたので、何かと思ったら、こういったサービスが話題になっているようです。

大きな地図で見る
同和地区や、スラムを観察するのが趣味な人にとっては絶好のツールになっていて、そのことが産経新聞で紹介されたことで話題になっているようです。

こういったことは今に始まったことはなくて、国土地理院の航空写真公開サイトといったサービスが始まった頃から、解放新聞や部落問題の研究書、自治体の条例・規則、予算書で同和地区の場所を調べて、インターネットで公開されている航空写真から同和対策が行われた地域であることを手軽に確認できる、といったことが話題になっていました。

ここまで大っぴらになってしまえば、いまさら隠す意味もないでしょう。もっとも、インターネットが始まる前から同和地区の場所は「公然の秘密」で、大体は分かることなのに、正式に公開を求めると断られたり、解放同盟から抗議されるというおかしなことになっていました。

ちなみに、私の自宅もばっちり撮られていました。
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同和地区がどこにあるか知るには

直球なタイトルですが、内容もそのままです。このテーマを採り上げるのは、同和地区の場所を知りたくて鳥取ループにアクセスする人が多いようなので、あれこれいい加減な想像をされるより、ストレートに疑問に答えようという主旨です。

鳥取県の場合、同和地区とは1969年に公布された同和対策事業特別措置法の対象とされた地域です。既に法律が失効しているので法的には無効なのですが、同和地区に対する税金の減免や住民に対する給付金制度を継続している地域があるため、同和地区は事実上存在し続けています。

同和地区の場所ほど「公然の秘密」という言葉ぴったりくるものはありません。役所に電話で「○○というところは同和地区ですか?」という直球な質問をしても、もちろん答えてはもらえません。また、「同和減免の対象地域の一覧」といった文書を公文書開示請求しても「同和地区住民が明らかになり、個人の利益を侵害する」という理由で開示してもらえません(行政訴訟すれば開示されるかも知れませんが、そこまでやった例はないようです)。しかし、同和地区のある場所の地名については、秘密でも何でもないのが実情です。知ろうとすれば簡単に分かるし、全く興味のない人は実際にその場所に住んでいても知らない...といった性質のものです。

ここで注意しなければならないのは、「○○は同和地区」と言うだけでは同和地区の場所を正確に表すものではない点です。都市計画図のようなものをイメージすれば想像がつくと思いますが、同和地区は地図上にエリア指定された区域です。従って「○○は同和地区だ」と言っても○○100番地は同和地区でも○○200番地は同和地区でないこともあります。また、「同和地区住民」と「同和関係者(被差別部落民)」は一致しません。基準は曖昧(というより、おそらく根拠は皆無)なのですが、単純に同和地区に住んだだけでは「差別を受けている人々」として施策の対象にはならないようです。

同和地区が事実上公然のものになっている例は多数あるのですが、そのいくつかを紹介します。

米子市内の同和地区


米子市の場合は事実上市のウェブサイトで公開されてしまっています。

人権政策課の事務事業評価表の中に、「地区会館運営事業」というのがあります。事業の対象として「地区会館(3館)を設置している同和地区(3地区)及びその周辺地域住民」と書かれています。地区会館が設置されている3地区がどこにあるのかは、米子市地区会館条例に明記されています。条例によれば、地区会館の目的について「同和地区及びその周辺地域の住民の福祉の向上を図る」とあります。早い話が、3つの地区会館はそれぞれ1つの同和地区に対応している、ということです。

隣保館についてそこまで詳細な記述がされていないのは、隣保館は必ずしも地区ごとに置かれたものではないからです。よく「隣保館がある所は同和地区」と言われたりしますが、間違いです。その辺りの事情は県内の他の自治体でもあまり変わらないと思います。ただし、ぶっちゃけてしまうと条例や規則に「同和地区住民を対象」といったことが書かれている「地区会館」や「集会所」はほとんど同和地区にあります。

解放新聞や解放研究とっとりを読む


私も愛読していますが、両者には部落解放あるいは学術研究という名目で、同和地区の地名が書かれています。いわゆる「未指定地区」とされる行政的な同和地区でない地域も写真入で掲載されていたりします。

ちなみに解放研究とっとりの最初のページには、そのまま掲載されている「「村名」・「人名」・「写真」等の慎重なる扱いを改めてお願いするものである。」とありますが、この本自体図書館や駅南のふらっとで誰でも読むことができるので、慎重に扱われている様子はありません。見出しは、インターネット上でも使える図書館の雑誌見出し検索に引っかかります。

現地に行く


役所や外郭団体がそのものずばり、「同和地区現地研修」というイベントを企画することがあります。自治体の住民でなくても参加できる場合もあるので、遠慮なく主催者に聞いてみましょう。

ただ、行っても普通に綺麗な家が立ち並んでいるだけです。興味本位で行くなら、隣保館を見学させてもらった方が、よほど面白い物が見られるでしょう。
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部落地名総鑑の出所は大阪市同和事業促進協議会?

部落地名総鑑と言えば鳥取三洋や中国電力などが購入企業として糾弾を受けていますが...

以下のサイトより。
http://www.osaka-minkoku.info/orz/index.php?e=3045

当該資料の推定発行時期は1972年である。一方今までの「部落地名総監事件」のうち最初の「部落地名総監」である『人事極秘 部落地名総監』の存在が判明したのは1975年である。また第二の「部落地名総監」である『全国特殊部落リスト』は1976年に存在が判明し、同年部落解放同盟大阪府連が購入企業に対し「糾弾会」を開いている。


...だそうです。

鳥取の場合、県内の同和地区の場所を、上記の資料のように詳細にまとめた資料は私自身は目にしたことはありません。ただ、県下の各市町村ごとの地区数、同和地区住民人口、混在率をまとめた資料は、県教委が発行したものを県立公文書館で見たことがあります。県立図書館の郷土資料コーナーに行けば、実際の地区名が分かるものもありますが...詳細は控えておきます。

1970年代に大手企業が買っていたという部落地名総鑑を私は実際に目にしたことはありませんが、解放同盟の機関紙「部落解放」で解放同盟鳥取県連書記長だった故前田俊政氏が座談会の中で実際の県内の地名に触れた箇所があります。

前田氏 ○○というのは今の●●●の昔の俗称ですから。
老人 ○○のまえは、■■■ちゅいいよったですな。
前田氏 ■■■ちゅうのは『地名総鑑』にでてますで。

ということで、県内の実際の地名も載っていたようです。ただ、上記の記述は明治初期か江戸時代の地名(実のところうちの近所なのですが、せいぜい私の祖父くらいの世代でないと、そんな古い地名は知らないと思います)が載っていたということですし、地名総鑑もいろいろなバージョンがあったようなので、一概には言えません。

被差別部落や住民を特定する資料としては、他に解放令が徹底していなかった頃に作成された壬申戸籍というものがありますが、昭和43年に旧身分や犯罪歴などが記載されていることが問題視されて、破棄されるか、あるいは法務局に厳重保管されて閲覧禁止となりました。

ただし、鳥取県や県下の市町村には部落地名総鑑に相当するものがあります。例えば、同和地区実態把握調査の対象地域の一覧であるとか、対象世帯名簿、個人給付事業の受給者名簿といったものです。役場や隣保館の職員や、同和地区実態把握調査に協力する民間人は目にすることがあるかも知れませんが、もちろん情報開示請求は却下されます。
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同和関係世帯の世帯主名簿

以前、同和地区実態把握等調査(生活実態調査)についてご紹介しました。この調査では対象世帯の名簿を持って調査員が回るわけですが、その世帯名簿は事前に行われる地区概況調査で作成されていました。

地区概況調査の実施要領を見るにはこちらをクリックして下さい。

この資料では、世帯主名簿の作成準備として「個人的給付事業の対象者名簿の整理」「地元精通者等に協力を求める」ということが挙げられています。同和対策を行っている市町村では、当然地区や地区住民を把握しているため、こういった資料や住民基本台帳をもとに世帯名簿を作成するようです。以前の記事でも触れたとおり、本人の知らない間に情報は収集されるため、知らない間に調査対象の世帯になっていた、ということも起こります。

作成された世帯名簿は市町村が保管し、県には各地区の世帯数一覧表が提出されます。つまり、住民の個人情報は市町村止まりで県には行かないようになっています。とは言え、鳥取県個人情報保護条例第7条で収集が禁止されている「社会的差別の原因となるおそれのある個人情報」(鳥取県個人情報保護条例施行規則第5条で「同和地区の出身であることに関する情報」がこれに該当することが明記されている)を収集することになるため、例外規定を適用するために鳥取県個人情報保護審議会による審議が行われています。なお、県によれば審議は平成12年に行われた前々回の同和地区実態把握等調査の際に行われたそうです。

世帯主名簿は当然のことながら厳重に管理され、実態調査事務の終了後一年(今年の7月31日)をもって処分されています。しかし、「市町が保有している資料等により世帯主名簿の代替ができる場合は、新たに作成する必要はないこと。」と規定があるため、独自に世帯主名簿に順ずるものを作成している自治体があるようです。

そこで、市町村の1つである我が鳥取市の同和対策課に「鳥取市は同和関係世帯の世帯名簿を現在保有しているか」とFAXで単刀直入な質問をぶつけてみたのですが、「『同和地区世帯名簿』といったものは保有していません。」という回答が返ってきました。「現在保有しているか」という質問をしたので、市は県の要請に基づいて名簿を作成して、既に処分してしまったということかも知れません。

[2006.9.2]
追加報告です。鳥取市内のとある隣保館に聞いたところ、平成17年度の調査の際に、確かに市役所で同和地区の世帯名簿を閲覧したということでした。これを受けて再び同和対策課に問い合わせたところ、実は世帯名簿は作られていたが、現在はシュレッダーで処分されたということでした。

なぜFAXでは保有していないと回答したのかを問いただすと、現在の同和対策課長は昨年の調査には関わっていないので知らなかったということでした。さらに、名簿がどのような方法で作られたのか聞くと、「分からない」ということでした。 【“同和関係世帯の世帯主名簿”の続きを読む】
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最近の身分制度に関する歴史教育の事情

私の小中学生の頃は、身分制度と言えば「士農工商えた非人」と教えられていた時代でした。おそらく、現在の二十代半ばくらいまでは、学校でそのように教えられていたはずです。しかし、最近は江戸時代の民衆史の研究が進むにつれて、かつての教科書の内容のかなりの部分が誤っていたことが分かってきています。

手元に、昭和61年の鳥取県内の小学校高学年向けの同和教育学習資料があります。その中には、おおよそつぎのような記述があります。

・えた、非人は士農工商よりもさらに低い身分に位置づけられていた。
・被差別部落は江戸時代の権力者が自分達に都合のよい政治をするために政策的につくられた。
・農民の年貢に対する不満をそらすらめに、「上見るな、下見てくらせ」という考えで「えた・非人」の身分が作られた。

私も、こういった指導を受けましたが、実は最近ではこのことは歴史的事実としては否定されつつあります。

まず、現在の小学校の教科書では「士農工商」という記述はありません。武士という支配階級の下に一般大衆がいたというのが実態で、例えば農民の下に町民が位置づけられていたわけではないからです。私は中学の頃の同和教育で「農民が武士の次に身分が高いのは、最も数が多かった農民の不満をそらすためだ」と教えられましたが、これは全くの誤りです。なおかつ、農民と言っても農業だけでなく漁業や林業に従事する人もいたはずなので、現在では「百姓(あるいは村人)」といった言い方をされます。同じ理由で「工商」の部分も「町人」と言われます。単に農村生活者と都市生活者という違いだけで、身分に上下があったわけではない、というのが実態をよく表しているようです。

また、現在の教科書では「えた・非人」という身分は「さらに低い身分に位置づけられていた」のではなく「外に存在した」といった言い方がされます。なぜなら、もし「えた・非人」が単に最下層身分であるなら、なぜ穢多頭弾左衛門のような権力者が被差別身分の中に存在したのか説明がつかないためです。弾左衛門は関東の人物ですが、鳥取でも同様に被差別身分の中の有力者というのは存在していました。こういった人物の中には明治になっても有力者であり続け、早くから同和対策事業に貢献していた者もいます。被差別身分と言うと皮革産業や警吏、渡し守ばかりをしていたイメージがありますが、実際は地域で商売のネットワークを作って成功していたり、普段は農民や小作人と同じように暮らしている人々もいました。しかし、多くの被差別身分は明治になってからも被差別身分として隔離される一方で、被差別身分特有の独占産業が自由化されたため、近代化から取り残されるといった結果になってしまいます。

そして、「被差別部落は江戸時代に作られた」という従来の説も崩れかかってきています。一番の矛盾点として、もし江戸時代に作られた制度なら、なぜ被差別部落が当時幕府が存在していた関東ではなく、関西に多いのか説明がつかないためです。実際は、室町時代に皮革などの産業を専門に扱う身分として京都で生まれ、それが民衆の間に徐々に広がっていたものを江戸幕府が制度として追認した、というのが正確なところのようです。
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